森の会議
更新日2014年3月5日
第3回森の会議レポート
第3回の森の会議は、「水辺は僕らの遊び場だ!尼崎ウォータースポーツを盛り上げる方法」をテーマに、すでに臨海部を使った活動をしている3つのグループの方に話題提供いただきました。
まずは「NPO法人尼崎21世紀の森」の岸本幸三さん。岸本さんは、尼崎運河でパドルボードの体験会を開催しています。パドルボードは、水面に浮かべたボードに立ちパドルで漕いで水上散歩を楽しめるスポーツ。去年は尼崎で20回開催したそうです。また、運河を綺麗にしたいと、パドルボードに乗りながら水面のゴミ拾いもされています。
岸本さんは、「海外では運河や川にパドルウォーカーが溢れているところもあるんですよ。
尼崎運河はパドルボートをやるのに向いているから、もっと普及させたい」と言います。そのためにも、今は水辺を使用する許可を取る行政手続きが複雑だったり、使用のハードルが高いという課題があることがわかりました。水辺使用の手続きやルールを一元化できると、さらに水辺の活動が活発になるかもしれません。
二人目は、「大阪でタンデム自転車を楽しむ会」のメンバー齊藤正純さん。タンデム自転車とは、複数で乗れる自転車のこと。齊藤さんは、おもに大阪で視覚障害者の方たちとタンデム自転車を楽しむ活動されています。タンデム自転車が公道を走れるかどうかのルールは、都道府県ごとに運用が違うようです。ちなみに大阪府は自転車専用道も走行できず、兵庫県は全公道で走行できる全国のタンデムファンには貴重な場所らしいのです。さらに齊藤さんは「尼崎運河の付近は自転車や人の通行が少ないので、水辺を走れる場所としては穴場感満載。初心者の練習にもピッタリなんです」と絶賛です。
このタンデムは、大阪市西淀川区にある「あおぞら財団」では一日500円でレンタルできるそうです。
三人目は、尼崎南部再生研究室の香山が、尼崎運河クルージングの活動を紹介しました。
2004年から始めた尼崎運河クルージングは、春と秋の年2回、尼崎運河から尼ロックを通行する約50分のガイド付きクルーズ。当初は尼崎漁業組合の漁船を借りて行っていましたが、現在は大阪の道頓堀で「とんぼりリバークルーズ」を行っている観光船を借りて実施しています。一便の定員は20名、計7便/日を運航しています。一日あたりの定員数は当初に比べて格段に増えましたが、それでも実施回数は増やせていません。それは、大阪で活躍する船を度々借りられないというのも理由のひとつ。かと言って、自前の船を持つ資金力もありません。また、海上保安庁に提出する運航の届出手続きの煩雑さも開催へのハードルとなっています。
3つの事例から課題も見えて来ました。せっかくの水辺を生かすため①船を係留できる場所②利用の届け出の簡略化(代行業)などができたら、それぞれの活動が活発になりそうだということ。尼崎の森とともに運河一帯の水辺が遊び場としてもっと魅力的になるためには、こういった利用のルールづくりに一歩踏み込んで関わっていく必要がありそうです。
文:香山明子
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